PROJECTS

プロジェクト

微細藻類ガルディエリアによる排水資源化プロジェクト

チーム

株式会社ガルデリア、株式会社リバネス

プロジェクトの目的・背景

課題意識

食品工場や製糖工場、蒸留所、繊維工場などから排出される産業排水には、糖、でんぷん、油脂、タンパク質など、多くの有機物が含まれています。

これらは処理すべき「汚れ」として扱われる一方、本来は生物を育てるための炭素や栄養源でもあります。

排水をただ浄化して捨てるのではなく、そこに含まれる物質を生物生産へとつなぎ直すことができれば、排水処理を起点に新たな資源循環をつくることができます。

目指す姿

過酷な環境でも生育できる微細藻類「ガルディエリア」を活用し、産業排水に含まれる有機物を藻類培養へ利用する仕組みを構築します。

排水を処理するだけでなく、培養したガルディエリアを貴金属回収材や有用物質の原料として活用することで、
「排水処理」から「水を介した資源生産」へ。

水処理と資源回収を一体化した、新しい循環型産業モデルの実現を目指します。

実施内容

本プロジェクトでは、インドおよび東南アジアをフィールドとして、産業排水を利用したガルディエリア培養と、その先の資源利用までを一つのシステムとして検証していきます。

1. 産業排水を持つ連携先の探索

東南アジア、南インドを中心に、ガルディエリア培養に利用できる排水を持つ事業者を探索します。

対象として、蒸留所、製糖工場、果汁加工、カカオ加工、パーム油工場、乳製品加工、パルプ・製紙、繊維染色など、さまざまな産業を想定しています。

排水の性状、発生量、既存の処理方法などを整理し、実証に適したフィールドを選定します。

2. 排水を利用したガルディエリア培養の検証

候補となる排水を用いてガルディエリアの培養可能性を検証します。

ガルディエリアは強酸性・高温環境でも生育でき、独立栄養と従属栄養の双方で生育できる特徴を持つ微細藻類です。

排水に含まれる有機物等を培養資源として利用しながら、水質改善とバイオマス生産を同時に成立させる条件を探索します。

3. アジアにおける培養・実証体制の構築

インド、マレーシアやフィリピンの大学・研究機関等とも連携し、ガルディエリアを培養・評価できる実証拠点を構築します。

排水の輸送方法や各国の制度、研究設備、現地パートナーとの連携可能性を踏まえ、現地で継続的に実証できる体制を整えていきます。

4. 培養したガルディエリアの資源利用

排水処理によって得られたガルディエリアを、処理後に廃棄するのではなく、次の産業の原料として利用します。

ガルディエリアの細胞表層には金やパラジウムなどの貴金属を吸着する性質があり、希薄な廃液等からの貴金属回収への利用が進められています。

また、細胞内にはタンパク質、グリコーゲン、フィコシアニン、コプロポルフィリンなどの有用物質が含まれており、食品、素材、研究用途等への展開可能性があります。

一つのバイオマスを複数の用途へつなぐことで、排水処理そのものを価値創出型の事業へ転換することを目指します。

将来的な展開・パッケージ化

「排水処理 × 藻類培養 × 資源回収」の事業モデル化

排水を処理コストとして捉えるのではなく、藻類を生産するための資源として捉え直します。

産業排水の発生事業者、藻類培養拠点、貴金属リサイクル事業者、有用物質を利用する企業などをつなぎ、
「排水 → ガルディエリア → 資源回収・製品化」
という循環モデルを構築します。

水処理費の低減だけではなく、回収資源やバイオマスから生まれる価値まで含めて事業性を評価し、導入可能なモデルとしてパッケージ化していきます。

アジアから世界への展開

まずインド、マレーシア、フィリピンなど、それぞれ異なる産業排水と事業環境を持つ地域で実証モデルを構築します。

そこで得られた培養条件、運用方法、経済性評価、地域パートナーとの連携モデルを蓄積し、食品、農業、繊維、資源リサイクルなど、排水を生み出すさまざまな産業へ展開します。

最終的には、水を「使って捨てる」産業構造から、水を介して物質を循環させ、新たな資源を生み出す産業構造への転換を目指します。

HOW WE WORK

このプロジェクトは、どのように生まれたか

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