チーム
株式会社イノカ、長谷虎紡績株式会社、株式会社aiESG
プロジェクトの目的・背景
課題意識
岐阜県羽島市にある長谷虎紡績の工場では、50年が経過した排水設備の改修時期を迎えており、多額のコストが見込まれていました。また、従来の「ただ水を透明にして綺麗にする排水」は、かえって地域の自然や生物(栄養塩を必要とする生態系)にとって最適ではない可能性があります。
目指す姿
一律の厳しい基準で排水を綺麗にしすぎるのではなく、地域生態系にポジティブな影響を与える適切な排水管理を実施します。これにより、無駄な改修コスト等を削減しつつ、生物多様性の向上と企業の価値向上を両立させます。
実施内容
本取り組みでは、持続可能な製造業のモデルケース構築を目指し、工場現場・ラボ・データ解析を連動させた総合的な環境影響の検証と価値化を推進します。
1. 実証フィールドでの実践とデータ化
- 染色・紡績工場および排水設備を実際の検証フィールドとし、事業活動が周辺環境に与える影響を検証します。
- 工場周辺の生態系や排水先への影響を環境指標化技術(ネイチャースタンダード)を用いて定量的にデータ化します。
2. ラボによる影響シミュレーションと実証
- 実験室(ラボ)内に工場周辺の実際の生態系を精度高く再現します。
- どのような排水を流すと生物多様性にどのような変化・影響が生じるのかを、シミュレーションおよび実証実験によって明らかにします。
3. AI・先端技術を活用した環境インパクトの可視化
- 衛星画像やAI、生物多様性データベース等の高度な技術を組み合わせて活用します。
- 自然資本の変化や環境に対する影響を高精度に数値化し、直感的に把握できる形へ可視化します。
4. 経済価値の創出とインパクトファイナンスの導入
- 環境改善効果をもとに適切な経済価値を算出し、自治体や地方銀行などの地域ステークホルダーとの合意形成を推進します。
- 金融機関を巻き込んだ評価手法や資金調達(インパクトファイナンス)の仕組みを組み込み、持続可能なエコシステムの確立を目指します。
将来的な展開・パッケージ化
パッケージ化とビジネスモデル化
本プロジェクトで構築した「排水コントロール×自然資本数値化×地方銀行/自治体連携」のモデルをパッケージ化し、レベニューシェア等を通じて他の製造業や工場へ横展開(事業化)を目指します。
グローバル展開
日本の中小・中堅製造業での成功事例をもとに、将来的にはアジアやアフリカなどの世界各地へネイチャーポジティブな製造業モデルを広げていくことを目指します。